LPIC(LinuC)を取ったのに転職活動が上手くいかない!その原因は?

キャリア

初級資格でも取るのは結構大変

インフラエンジニア初学者が取得する資格として代表的なものにLPIC(同様の資格にLinucもありますが本記事はLPICという言葉で統一)やCCNA、AWS SAAといったAWS関連の資格があります。

もちろん仕事で活かすために取得された方もいるでしょうし、転職活動に向けて取得された方もいると思います。
仕事の合間に勉強しながら取得を目指すと2〜3ヶ月は普通にかかってしまうものですし、せっかく取ったのにあまり転職活動で活かせて無いと感じ、頑張って取得したのに意味ないな…と思った方も少なくないことでしょう。

採用目線ではこう見ている

例えばLPICという資格。
テキストや問題集も豊富にありますし、初心者でもある程度時間さえかければ業務経験が無くても取れる資格だと思います。
では採用担当から見てLPIC保持者に期待すること、出来てほしいことを整理してみます。

①LPIC保有者が欲しいと思っている採用担当のターゲットは若手

ある程度経験を積むと資格より実務経験を重視しますので、資格をアピールできるのは経験年数で言えば5年未満になるというイメージです。
そのため資格を取って転職活動に活かしたいと思うのであれば早ければ早いほど有効性は高くなります。

②LPICの学習を通してLinuxの基本操作が出来るようになっているか

IT業界では採用時にエンジニアが同席するケースが多いと思います。
採用を担当するエンジニアの頭の中には「LPICを持っているんだからこのくらいは出来るでしょ」みたいなイメージが有るわけです。
参考までに私のイメージを書くとこうです。
(LPIC1取得済み、LPIC2を勉強中というイメージです)

・CentOSやRHELといったOSのインストールが出来る(設定項目の全てを理解していなくても)
・cd、rm、mkdir、cpといったファイルやフォルダに関する基本的な操作が出来る
・OSのネットワーク基本設定を行い、他のサーバやネットワーク機器と通信ができるよう設定が入れられる
・/var/log/messagesのログを表示させ、grep等を使い、ログを抽出する操作が出来る
・yum(最近でいうとdnf)やrpmコマンドを使い、特定のパッケージをインストールやアンインストールが出来る
・ユーザーアカウントの作成、削除といった操作や、権限を変更する操作ができる
・LPIC2を保持している場合、apacheやvsftpdをインストールしてWebサーバやファイルサーバが利用できるよう初期設定が出来る

これらはLinux系のサーバを触る実務であれば、どこの会社であろうとほぼ確実に使います。
資格勉強だけでこの辺りが重要ということに気が付くのは意外と難しかったりしますが、有識者に教われば1日〜2日で全然出来るようになります。

あくまでも採用担当が見ているのは資格を持っているかどうかではなく、資格取得を通して基本的なことが出来るようになっているのかどうかということで、ここを間違えると資格が転職活動に活きてこないという現象が発生します。

③キャッチアップ能力はどのくらいあるか

資格保有者を採用ターゲットとする場合、即戦力で活躍してもらおうというより育成枠として採用するケースが多いと思います。
つまり、新しい技術や業務は仕事を通して覚えてくれるば良いので、なるべく早く成長してくれたら嬉しいと思っているわけです。
そのため資格取得に要した期間や、1つ資格を取得したあと次の勉強をどういう風にすすめているかというところを気にして色々と質問する人もいます。
ここで計画的な学習ができていることや、資格取得を良いペースで取得できているといったエピソードが話せると良い評価が得られるのではないかと思います。

まとめ

私自身、経験3年未満の転職希望者と面接を行う機会が多いですが、業務経験や資格というステータスだけ見れば経験3年程度で大きく差がつくことは多くありません。
そこでちょっとした差を付けられるだけで転職活動の成否は大きく変わってきます。
せっかく資格を頑張って取ったのに転職活動が上手く行かない!という人がいれば上記のことを少し見直してみると何か発見があるかもしれません。

弊社では社員がエンジニアがキャリアアップに失敗しないよう、現場目線、採用目線、営業目線といった様々な視点でアドバイスを行いエンジニアのキャリアアップを支援しています。

ご興味あればぜひ一度お話だけでも聞きに来てくれると嬉しいです。
(Linuxのインストールから基本操作を教えて欲しいという相談も大歓迎です)

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